e-Sportsなどのゲーム業界は若年層を中心に急速に拡大を続けており、そのゲームスキルには素晴らしいポテンシャルがあります。そのスキルを活かせるよう“仕事にゲーミフィケーションを取り入れる”という考え方も生まれ始めました。
多方面で注目されている、AR・VR技術との相性がよい点にも注目が集まっています。
一方、社会インフラのオペレーション&メンテナンス(O&M)業界では、少子高齢化による巡視員や作業員の不足に頭を悩ませており省人化やデジタル化だけでは解決しきれない、人手不足解消・高効率化・高質化をかなえる魔法のような解決策が求められています。
これらを結びつけることはできないでしょうか?
オペレーション&メンテナンス業務と既存ゲームのコラボレーション企画で“仕事×ゲーム”が新しい仕事の形であることをアピールすることから始め、徐々に「オペレーション&メンテナンス業者」と「ゲーマー」を結びつけるサービスが確立していくかもしれません。
例えば、ゲーミング化された送電線の保守点検は、プレイヤーが町の電線の様子を写真や動画で投稿することで可能となり、そのデータを束ねれば現実世界を転写したデジタル世界が完成するかもしれません。
このような仕事を担う“インフラプロゲーマー”は功績に応じてアチーブや命名権を獲得できることで更にそのスキルを高めあっていくでしょう。
ゲーム世界で得られる地位や名誉が現実世界にも反映されればなおのことです。
この都市のデジタル化は、都市OS 2.0構築にも密接に関係していくでしょう。(→Scenario2参照)
社会が抱える様々な問題を解決する糸口が、これからますます参加人口が増えていくゲーム業界にあるのではないでしょうか。
社会インフラにおけるオペレーション、メンテナンスは時間内に正確に終わらせることが求められる厳しい業務です。人手不足も大きな課題となっています。
そのオペレーション&メンテナンス業務にゲームの要素を取り込む(=ゲーミフィケーション)ことで作業員のモチベーション・パフォーマンスが向上します。業務に「楽しむ」要素がうまれ、作業員確保にも繋がるでしょう。
これは、オペレーション&メンテナンスに知見のあるインフラカンパニーとゲーム業界が組むことで実現され、さらにそこで培ったノウハウやデータを集約・分析することでさまざまな業界への応用や、作業者のランキングリストなどを活用した新たなサービス創出が可能となります。
このようなオペレーション&メンテナンスのゲーミフィケーション化によって、いずれ都市のデジタルツインが完成するのです。
*O&M:オペレーション&メンテナンス
完全デジタルツイン化された世界では、デジタル世界でのアクションから生まれる価値が現実世界でも同じ価値となり、いずれ現実世界とゆるく接続するゲーミフィケーションワールドが生まれるかもしれません。
ゲーミフィケーションワールドの中で、ヒト×モノ×コトがマッチングされるようになり、その活動は現実世界へ転写されていくようになります。デジタルツインをさらに進化させるでしょう。
現実世界での街や学校、町内会といったコミュニティとは別に、ゲーミフィケーションワールドの中で全く異なるコミュニティに所属し、新たな暮らしやビジネスを営むことが出来るようになります。
ゲーミフィケーションワールドの中では、その特性からなにごともランキング化することが一般的になり、常に様々な評価がランキングとして公開されるようになるかもしれません。